いつもご利用ありがとうございます!
ゴールデンウィークも終わり、いつもの日常が始まっていると思います。福祉タクシーはそのご依頼の多くが「通院」なので、病院がお休みだとご依頼も減少します。ですからGWは閑散期と言えます。この連休中、家族になって10年以上経って初めて看板犬たちを連れて泊まりがけの旅行に行ってきました。プロフィールにもある通り長男は車イスユーザーなので、車イス+犬2匹だと宿泊受け入れできるところが非常に少なくて、これまでは断念していましたが、今回那須にある「WHITE LUMP」さんに宿泊する事ができました。(詳しくはこちら) とても充実した連休でした。
福祉タクシーCANの保有資格
話は変わりますが、タクシー業を営むためには当然ながら二種免許が必要です。二種免許には普通二種、中型二種、大型二種、大型特殊二種、牽引二種の5種類ありますが、福祉タクシーCANは大型二種免許を保有しています。「大型で取っておけば、路線バスでも運転できるからいざとなったらバス運転手にもなれるよ」と言う自動車学校の教習指導員にアドバイスされたので大型で取得しました。また、何かと必要になるだろうからと言う理由で、介護職員初任者研修(以前はホームヘルパー2級の名称でした)を修了しています。合わせて介護系の資格としては「同行援護従業者」と言う資格も保有しています、
大阪万博にはなぜ行ったのか
前回の投稿で「視覚障害者の方と同行援護従業者として大阪万博に行ってきた」とお話ししました。同行援護従業者とは視覚障害者に視覚でしか得られない情報を伝える役目を担います。視覚でしか得られない情報とは例えば、目的地の方向、対象物の形や色、商品の形状や値段など、伝達すべき情報は多岐にわたります。また、下の写真のように街を歩く際視覚障害者に寄り添って先行し、進行方向や段差、人の混み具合、駅の改札、路面の状況などを伝えます。今回の大阪行きは視覚障害者が街の様子をスマホなどの情報端末を使って案内してくれる「ナビレンス」(ナビレンスの詳細はこちら)が一部のパビリオンに設置されておりその視察のためでもありました。

右側の方は視覚障害者、左が同行援護従業者
福祉タクシーCANの出発点
福祉タクシーCANの長男は車イスユーザーですが先天性の全盲でもあり、視覚障害者との関わりは長いのです。長男は盲学校には幼稚部から高等部卒業までの14年間、寄宿舎を利用して通いました。盲学校は生徒数が少なく担任と生徒はほぼマンツーマン。また生徒数が少ないと言うことはPTAへの関わりも濃くならざるを得ず、担任以外の先生ともかなり深くお付き合いしてきました。生徒でいるうちは先生が視覚障害者の”目”になってくれますが、卒業後は自身で行動する必要があります。そこで最も困ることは「移動手段が限られていること」。同行援護を利用しても従業者が運転し移動することは同行援護利用の要件に当てはまりません。あくまでも公共交通機関を利用しないと利用要件に当てはまらないのです。でもここは山形。目的地によっては自家用車なら20分で行けるところがバスや電車を使うと乗り継ぎ含めて2時間かかることはザラなんです。首都圏や大都市のようにきめ細やかな公共交通機関があるわけではないのです。であれば、福祉タクシーCANを立ち上げて視覚障害者の足になろう。乗車している間はタクシードライバーとして、乗車前、目的地到着後は同行援護従業者として利用してもらえれば、視覚障害者の利便性も向上するのではないか。たった一人がそれを始めたところで視覚障害者全員の利便性が上がるわけではないけれど、やらないで悶々とするよりは始めてしまおうと言うのが福祉タクシーCANの出発点なのです。
もちろん
移動手段が限られているのは視覚障害者だけではありませんから、すでに保有していた車イスを乗せられる乗用車をフルに活用して、タクシーとして社会貢献できればとの思いもあります。まだまだ認知度は低く、もっともっと頑張らなきゃならないとも思っています。このブログやインスタなどのSNSの他、地道な営業活動も細々とやっていこうと改めて思えた大阪視察旅行でした。

寒河江公園から。遠くにうっすら蔵王が写ってます。
注)同行援護をご利用になるにはケアプランに盛り込み、利用契約する必要がります。